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映画『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』ネタバレ感想 - リズと青い鳥と対をなす物語

『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』を観てきましたので、感想を書いておこうと思います。

まず前提として、私は『響け!ユーフォニアム』という作品が、本音を言えばそんなに好きではないんです。それでもなぜ観に行ったかというと、以前観た『リズと青い鳥』が京アニ最高傑作と言って差し障りない作品だと感じたからです。今作は時系列的には完全に『リズと青い鳥』と重なる部分を描いており、みぞれと希美のドラマの裏で、本筋としてはこのような動きがあったというのが描かれています。

みぞれと希美の話はすべてあちらで描かれているので、今作でこの2人は一言すら発しません。ここの割り切り方は潔いというのか、非常に印象が良かった部分でした。もちろん演奏には参加している重要なパートを担当するキャラクターではあるので、画面上での出番は多いです。

おおまかなあらすじ

2年生に進級した久美子たち。北宇治高校には新入生が入学してくる。吹奏楽部にも去年の成果や滝先生の評判を聞きつけて、多くの新入部があった。久美子が所属する低音パートには新たに4人が参加することに。

新入生である久石奏、鈴木美玲、鈴木さつき、月永求の4人はそれぞれに問題を巻き起こしたりもする。サンライズフェスティバルの直前に逃げ出してしまった鈴木美玲と他の部員との間に入り、彼女を部に溶け込めさせる役目を果たしたり、一見すると優等生ではありながらも曲者っぷりを発揮する久石奏の本心を引き出し、オーディションへのやる気を出させたりする久美子。

久美子自身も幼馴染である秀一との関係性の変化を経験する。しかし、一旦はコンクールのために距離を置こうということに。

無事に関西大会へと駒を進めた北宇治。全国への切符を手に入れるべく、コンクールに臨むのだった。しかし、彼女たちは金賞に輝くも、全国大会への出場は叶わなかった。

そして、北宇治は次の大会に向けて動き出す。優子からバトンを受け継ぎ、部長になったのは久美子だった。

全体の感想

良くも悪くも、『響け!ユーフォニアム』シリーズの続編です。全く違った切り口となっていた『リズと青い鳥』のような凄みは感じられませんでした。クオリティに関しては文句をつけるべくもありませんが、TVシリーズであってもクオリティの針が振り切れてしまっている京アニですから、劇場版だからこそという部分がそんなには感じられない作品ではあったかと思います。もちろん直接に比較すれば、劇場版のほうがクオリティが上回るとは思います。

響け!ユーフォニアム』を超える完成度の吹奏楽アニメは、この先も出てくることはないでしょう。吹奏楽をテーマにした青春群像劇では間違いなく金字塔になる作品ではあると思います。しかしながら、身も蓋もないことを言ってしまいますが、このジャンルがそもそも私の肌には合わない。この作品に対して私が抱く感情は、吹奏楽をテーマにした普通の青春ものだというものであり、それ以上でもそれ以下でもないのです。とにかく普通なので、特別に揺さぶられないんです。

ただ、決してつまらないわけではなく、劇場で鑑賞するに値する作品であることは間違いありません。私はあんまりファンではないにも関わらず、観に行ったからこういう感じなのであって、このジャンルが特別に好きだったり、作品自体のファンだったら素晴らしいと感じられるでしょう。

4人の新入生たち

軸になるのは、雨宮天が演じている久石奏です。彼女は久美子と同じくユーフォ担当であり、それ以外にも久美子と重なる部分があり、この作品を通して第2の主人公と言ってもいいような扱いです。率直に言ってめんどくさいやつでしたが、それは久美子もそうかなと感じるので、いいコンビ。中学時代の苦い記憶を捨てきれずに、オーディションを放棄しようとするのを久美子に諭されるシーンはわかりやすいクライマックスでした。彼女もコンクールメンバーに選ばれます。

七瀬彩夏が演じる鈴木美玲は同じくチューバを担当する葉月に対応するようなキャラクターでした。自分よりうまくない上級生である葉月や自分よりうまくないにも関わらず部にはよく馴染んでいる鈴木さつきに対して複雑な感情を抱くという展開があります。最終的には彼女がコンクールメンバーに選ばれ、葉月はコンクールメンバーには選ばれません。

久野美咲が演じる鈴木さつきに関しては、いまのところは、鈴木美玲の添え物というイメージでしかありません。原作もまだ続いている作品であるので、この先スポットが当たる展開もありそうです。

唯一の男性キャラクターであり、土屋太鳳の弟である土屋神葉が演じる月永求は、コントラバス担当なので緑輝に対応。先輩である緑輝を素直に慕っている彼もなにやら複雑な事情を持っていそうなのですが、今回の物語の中では放置されており、消化不良にも感じてしまう部分でした。彼もコンクールメンバーとなります。

2年生になった久美子たち

2年になり、先輩としての顔を持つようになったのはとても面白い変化です。この作品は吹奏楽がテーマですが、軸になるのは部内での人間関係であると思います。そこでの立場が変化するというのは物語に対して大きな変革をもたらす要素であったように感じました。大人になった今となっては1、2歳程度の違いは大きいとは感じませんが、高校生の頃はとても大きな隔たりに感じられたものだなと思い出します。

低音パートのメンバーが主に描かれるストーリーであったからかもしれませんが、相変わらず麗奈は先輩っぽいこともせず、孤高の存在であったのはなんだか面白かった。

またデカリボンこと優子も昔の厄介な印象がすっかり立派な部長としてのイメージで上書きされているのも、しっかり変化しているんだなと強く感じられた部分でした。

恋愛描写について

久美子と秀一の恋愛描写があるということで、百合が大好きな層からは反発が見られましたが、私としてはそういう目線でこの作品を見ていないので、特に気にすることもありませんでした。ただ夏祭りのときの久美子はとても魅力的に映りました。しかしながら、夏祭りで秀一の行為を拒否した後、麗奈とのいつもの場所での逢瀬があるのですが、演奏シーンを除けば、このシーンが作品随一の力が入った仕上がりのシーンになっているのはなんか笑ってしまった。百合大好き層に配慮するなあと。

演奏シーンについて

ここは本当に京アニにしかできないという圧巻のクオリティ。まず挑戦しようとも思わないでしょう。映像もそうですが、やはり音がいいので、ぜひ劇場で見てほしい。曲としては『リズと青い鳥』がどうしても刺さります。みぞれと希美が映るシーンでは、『リズと青い鳥』ファンは打ち震えることでしょう。