かおすもにゅめんたむ

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アニメ『BANANA FISH』13話感想 - キリマンジャロの雪

2018夏アニメ『BANANA FISH』13話「キリマンジャロの雪 The Snows of Kilimanjaro」感想です。「キリマンジャロの雪」は作中でも述べられていた通り、アーネスト・ヘミングウェイの短編小説です。

前回あらすじ
ウーキーを皮切りに次々とアッシュの手によって部下が倒され、追い詰められていくオーサー。アッシュは部下たちにオーサーに手を貸しているグループをマンハッタンから追い出すように指示を出す一方で、英二を日本に帰す準備をしていた。
スタッフ
脚本:瀬古浩司 / 絵コンテ:橋口淳一郎、永居慎平 / 演出:新井宣圭 / シーン総作画監督林明美 / 作画監督:関みなみ、川元まりこ、清水貴子 / 作画監督補佐:山田歩、田中志穂、高田陽介、小松寛子、山門郁夫 / 総作画監督林明美、鎌田晋平

第13話あらすじ

架線工事中で無人となった駅のホームでオーサーとの決着をつけることになったアッシュ。英二にはオーサーとの決闘のことは知らせずに空港に送れと指示する。それではアッシュのことを嫌いになると説得されるが、アッシュはそれでいいと答える。

決戦前。オーサーはアッシュに指の傷をつけられた過去を思い出していた。当日。駅のホームに降りるとそこにはシンが待っていた。シンもこのダウンタウンを縄張りにしているのだから立ち会う権利があると言う。オーサーは立ち合いに渋るが、挑発され認める。

タイマンが始まる。武器はナイフのみ。しかし無人のはずの駅に電車が近付いてくる。電車の窓からはオーサーの手下が銃を乱射。ホームに停車し、戦いに乱入する。丸腰のアッシュだったが、シンの機転でハンドガンを手にし、アッシュは3人の手下をヘッドショット。シンの仲間もホーム下から出現し形勢は逆転。オーサーは電車に乗って逃げる。

アッシュはそれを追いかけ車内へ。車内の手下を片付けつつオーサーを追い詰める。しかしアッシュは銃を置き、オーサーに勝負から逃げるなと咆哮する。

英二は、コングとボーンズに日本に帰るよう言われる。フライトまでの時間を一人にしてくれと頼む。帰国を決心した英二だったが、コングは英二の寂しげな姿に我慢ができずアッシュはオーサーと決闘していることを告げてしまう。

英二「住む世界が違う。何度君の口から聞いたろう。でも本当にそうなのか?住む世界が違うと本当に一緒にはいられないのか?君は本気でそう思ってるの。それが一番いいと君が判断したんなら、僕は従うよ。日本へ帰る。そしてもう二度とここへは…来ない。

日が昇り、アッシュとオーサーが降りたところはコニーアイランド。多数のギャラリーの中でアッシュは勝利を収めるが、そのギャラリーの中には英二がいた。

アッシュ「日本へ帰れ!おれは…お前に見ていられたくないんだ!

感想

キリマンジャロの雪のシーン非常に印象的です。キリマンジャロに登ったヒョウについてアッシュはこういう考察をしています。

キリマンジャロの雪という小説の中に出てくる一節さ。俺は自分の死を思うときこのヒョウについて考える。やつはなぜ、なんのためにそんな高地までやってきたのか。獲物を追い彷徨ううちに、戻ることのできない場所に迷い込んでしまったのか。それとも何かを求め、憑かれたように高みへと登りつめ力尽きて倒れたのか。やつの死体はどんななんだろう。戻ろうとしていたのか、それともなお高みへと登ろうとしていたのか。いずれにせよやつはもう二度と戻れないことを知っていたに違いない。

アッシュはマフィアのボスとして活動していくうちにもう戻ることのできないところまで来てしまい、血と暴力が支配する裏の社会からは抜け出せない自分とヒョウを重ねています。英二はアッシュはヒョウではないと否定するのは、アッシュも普通の人間で、普通の生活を歩める人だということを示しています。

一方でオーサーはアッシュを悪魔と形容した部下に、「神聖化するな。ただの人間だ」と一喝します。英二とオーサーは同じ内容のことを言っているのですが、英二はそれがアッシュとの信頼からくるもので、オーサーはアッシュへの畏怖からくるものだという違いが対比的です。

アッシュは自分自身では悪魔だと思っていて、それでも英二だけには最後まで人間の姿を見せたかったという思いが最後の叫びでしょう。12話はアッシュの「人間らしい」キャラクターにフォーカスして、13話で「超人的」な一面をこれでもかと見せつける演出の巧みさがあります。ただこれ前半と後半の最後と最初にあえて持ってきたのかもしれませんが、1週空いたのは残念だったなあと。

しかしコングとボーンズがめちゃくちゃいいやつ。この登場人物の中で一番人間らしいのはこの2人なのかもしれません。