かおすもにゅめんたむ

独自な視点でアニメ・声優・ゲーム・アイドルなどを考察するブログ

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ノーベル賞のNHK解説にキズナアイが不適切だと炎上している件について思うこと

NHKノーベル賞解説サイトの聞き手役をバーチャルYouTuberキズナアイが務めたことが問題になっている。発端となったのは弁護士の太田啓子氏のツイートである。そのツイートを引用する。

つまりキズナアイは女性を性的に消費・搾取していると批判している。

キズナアイを知らない人にも、説明しておくとキズナアイは二次元キャラクターでYouTubeで動画をアップして広告収入などを得ているバーチャルYouTuberである。バーチャルYouTuberというのは簡単に言えば人間の動きを取り込んだCGで、現在は何千人も存在している。キズナアイはその中でもパイオニア的キャラクターで、現在チャンネル登録者数224万人を超えるトップバーチャルYouTuberである。

キズナアイは性的表現か?

キズナアイが性的表現とみなされるのは胸を強調したような服や動画で多用される上目遣いの目線、ヘソ出し、短いショートパンツなどが問題であるからとされる。まあキズナアイが性的な表現ではないと否定することは難しいだろう。アイドルやグラビアもミニスカートや水着を履いて明らかに性的に見られることを意識しているのと同じで、キズナアイもオタクが興奮しがちな衣装を意識している。

何よりキズナアイの再生数の多い動画を順番に並べてみると「Sexy Voice」「体力測定」「落とし方」「ASMR耳かき」と規制の厳しいYouTubeではかなり頑張っている動画が並んでいる。視聴者もキズナアイのちょっといやらしい動画を望んでいるのだろうと推測できる。

ただ、だからと言ってキズナアイが許されないとは言わない。もしキズナアイが許されないならアイドルは全滅だし、アニメもほぼ全部アウト。それ以上の行為をしているものはさらにアウトである。もちろん太田啓子氏もそこを問題にしているのではないだろうが、しばしば二次元キャラクターだけを目の敵にして叩いている人間がいる。三次元の性的表現のコンテンツの恩恵を受けているくせに。

しかし、そもそも性的表現というのが曖昧すぎる。女性の多数が嫌だと言うなら変えればいいが、なんでもかんでも影響力のでかい人の一声で規制に走るのはおかしい。キズナアイは男性向けのキャラクターだが、今は女性のファンもいる。

キズナアイノーベル賞の解説に適切か?

閑話休題。ではキズナアイノーベル賞の解説に適切かどうか。武蔵大学社会学部教授の千田有紀氏はキズナアイは相槌しかうたないので解説には不適格で、白衣の女性がしっかりとした受け答えをして欲しかったと語っている。

女性、とくに理系の女性に対しての風当たりは厳しく、ノーベル賞の受賞者も男性ばかりだ。
このキズナアイの代わりに、せめて白衣の女性が立ち、きちんと受け答えをしてくれていたら、女子学生はどれだけ励まされただろうか。

中日新聞記者の佐藤圭氏も萌えキャラは批判すべきとしている。

個人投資家の山本一郎氏は議論しつつ落としどころを見つけて欲しいと述べている。

全ての人が納得する表現など不可能という前提で言えば、太田氏や佐藤氏らの「キズナアイは性的表現が厳しすぎる」といった指摘も、また、そういうキズナアイの衣装も含めてそういうものだと受け入れている視聴者やネットユーザーの反論も、あくまで意見論評の枠内で応酬がある分にはおおいに議論していきながら、バーチャルユーチューバーや萌え絵の使われ方も含めて社会的な受容の在り方を模索していき、当面の落としどころが見えてくればいいのではないかと感じます。芸能人やタレントが性的表現のきつめの服装について是非を論じられるのと同様、ひとつの番組やサイトのキャスト、キャラクターの表現として、どういう許容のされ方をするのかは、今回のNHKの起用でかなり見えてくるのではないでしょうか。

私はキズナアイノーベル賞NHK解説には不適切だと思っている。それはキズナアイが性的表現だからではなく、単純にノーベル賞となんの関係もないからだ。例えばこれが指原莉乃が聞き手だったら今キズナアイを擁護している人も批判に回るだろう。普通に科学ジャーナリストや過去にノーベル賞を受賞した科学者がインタビューすればいいのではないか。

最近はテレビのコメンテーターにも文化人気取りの無知な芸人や芸能人が出ているが、あれは視聴者の代わりを演じているという。バカにしないでもらいたい。なんも知らない芸能人が知ったような口を利くよりも、しっかりした専門家がちゃんと視聴者を意識して議論する方が理解できるに決まっている。まあマスコミ関係者が理解できないのかもしれないが。

ということで千田氏の意見に近い。ただ、千田氏の意見には一つ気になる箇所がある。それは「女性、とくに理系の女性に対しての風当たりは厳しく、ノーベル賞の受賞者も男性ばかりだ。」の部分である。理系の女性に対する風当たりが厳しいはまず嘘である(少なくとも日本では)。むしろ理系ではちやほやされる(理系というのは理工系)。小保方晴子氏も女性じゃなかったら、あんなに順風満帆な研究生活は送れなかったと思う。理系の女性はゼミなどでも叩かれないし、面接でも合格率が高い。風当たりが厳しいと感じるのは妊娠出産の際に戻ってくるのが難しいからだろうが、それは別に理系に限った話ではなく社会全体の問題である。

そしてノーベル賞が男性ばかりというところだが、これはノーベル財団も問題にも思っているらしく、今後は積極的に女性に賞を与えようかと考えているらしい(NHKニュース)。女性の待遇が悪いので科学者が少ないからノーベル賞が少ない。女性の待遇を改善しよう。ならまだわかる。それを女性の評価が低いからノーベル賞が少ないと考えるのは本末転倒だ。