かおすもにゅめんたむ

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アニメ『BANANA FISH』8話感想 - バナナフィッシュの正体が明らかに

2018夏アニメ『BANANA FISH』第8話「陳腐なストーリー Banal Story」感想です。サブタイトルはヘミングウェイの小説です。新潮文庫ヘミングウェイの短編集1巻の「われらの時代・男だけの世界」(すごく暗示的)に収録されています。

われらの時代・男だけの世界 (新潮文庫―ヘミングウェイ全短編)

われらの時代・男だけの世界 (新潮文庫―ヘミングウェイ全短編)

あらすじ

何者かに襲われてしまったジェシカとマイケル。アッシュとマックスは2人を助けに向かい、英二、ショーター、伊部はアッシュ達の帰りを待っていた。しかし、月龍の企みによって英二は連れさられてしまう。異変に気付いたアッシュは屋敷に戻るが――。
脚本:瀬古浩司 / 絵コンテ:新井宣圭 / 演出:新井宣圭 / シーン総作画監督林明美 / 作画監督:加々美高浩、井嶋けい子、松岡秀明、高田陽介、小松寛子 / 総作画監督:鎌田晋平

第7話あらすじ詳細

部屋でくつろいでいたところにジェシカから、マイケルを助けてほしいと連絡が入る。ジェシカは王龍の手下に襲われていた。罠の匂いを感じ取ったアッシュはショーターを英二たちのボディーガードに置いておく。アッシュはショーターが脅迫されていることをまだ知らなかった。アッシュとマックスがジェシカの元を駆けつけるが、警官にすでに保護されていた。

アッシュとマックスが出て行った後、月龍はマックスに薬を盛り動けなくさせ、英二は針で気絶させる。英二をゴルツィネのもとに届けようとする月龍だが、ショーターは英二のことは絶対守ると伊部に約束する。マイケルに襲ってきたのが黄色人種だと聞いたアッシュは、王龍が寝返ったことに気付き屋敷に引き返す。そこで、伊部からショーターが月龍に協力したと知らされる。

ニューヨークへ向かおうとするアッシュのところに身を隠していたアレクシスが姿を見せる。屋敷に置いておいたPCはダミーで、アレクシスは隠し部屋へとアッシュたちを案内する。そこで語られたのはバナナフィッシュは、100%薬物暗示にかけることのできる薬物であり、これを使えばどのような行為でも起こさせることができるという。グリフィンもこの薬物のために銃を乱射してしまった。

薬に恐怖を感じたものの研究者としての好奇心から薬を廃棄することができなかったアレクシスをアッシュと伊部が殴る。そうしているうちに、王龍の手下が屋敷に入り込みアッシュたちは手錠をかけられ連れ去られる。

王龍は月龍をゴルツィネのもとに送り込み探りを入れようと画策する。月龍は王龍に忠誠を誓う素振りを見せるが、内心では彼の母親を殺した王龍を許しておらず復讐を心に誓うのだった。

感想

様々な人間の陰謀が渦巻いて、それに翻弄させられるアッシュや英二たちの姿が強く描かれた回だったと思います。ゴルツィネは共和党議員や陸軍上層部とバナナフィッシュに関する取引をしており、マックスが以前言っていた、敵は一人で対峙できるような相手ではないことがはっきりとわかります。王龍もユーシスにそもそれぞれの思惑があり、どう転がっていくのか目が離せません。アッシュは抗ってはいるのですが、強大な権力に対しては絶望的なほど無力さを感じてしまいます。もちろん意図的にそういう描き方になっているのは言うまでもないですが。

ただ私が最も共感したのはアレクシスです。いくら悪用される可能性があると分かっていても、成果を闇に葬ることはできません。科学者が悪いわけではなく悪用する人間が悪いです。アレクシスを殴る理由も分かりません。もちろんアッシュたちにとって憎いのは分かりますが、聡明なアッシュだからこそ分かるはずです。

そのシーンで薬物暗示というセリフがありましたが、暗示というよりも催眠(マインドコントロール)というのが適切かもしれません。旧ソ連が開発したとマックスが言っていましたが、アメリカのCIAも積極的に取り組んでいました。とてもリアリティーのある設定です。そのあとマインドコントロールの例として「移民を殺す」に変更していたのは舞台を現代にしたためでしょうね。原作では「共産主義者」になっています。現代の問題と密接に関連していて、変更によってバナナフィッシュの怖さがより伝わるいい改変でした。

Banana fish (1) (小学館文庫)

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